三の隣は五号室の読書メモ

図書館でふと借りてきた長嶋有さん著の「三の隣は五号室」が結構面白かったです。
1966年から2016年まで、アパートの一室に住んだ歴代の住人達(13世帯)の物語。
メモを取りながら読まないと、誰が誰だかわからなくなってしまうので、メモを取りました。
もし、この本を読んでいる方がいましたらお役立てください。

「三の隣は五号室」読書メモ

1966年から2016年までの間、第一藤岡荘五号室の住人たち13世帯の生活を追うストーリー。

10話のストーリーはそれぞれテーマがあり、テーマに沿って各住人の人間模様が描かれる。その中で少しづつ住人の素性が明らかになり、五号室の変化も見られる。と同時に各世代の文化や流行りなども差し入れられる。

雨の日、風邪、嘘、訪問者、タクシー、家事トラブル、人生で遭遇する様々な事柄と各々の反応。

藤岡荘…渋谷から電車で40分くらい横浜北部にある。

藤岡一平(66年〜70年)…間取りについて何とも思わなかった唯一の人物。父親が立てた藤岡荘に住んでアルバイトもせず、都心の大学に通う。後にリエや久美子が通うことになる大学だ。

二瓶敏雄・文子夫妻(70年〜82年)…変な間取りと思わず、機能的で合理的だと評価した唯一の住人。以前は社宅に暮らしていた。藤岡荘で産婆による出産をする。藤岡荘の暮らしにもっとも馴染む。

三輪密人(82年〜83年)…煙草を吸う。過去に殺人をしたことがある。何者かに追われている為に来訪者に怯え、そのせいで六号室に侵入する。台所にテレビを置いた唯一の人物。

四元志郎(83年〜84年)…ハナコという猫を飼っている。単身赴任。

五十嵐五郎(84年〜85年)…30代、定職さだまらず。アマチュア無線が趣味。「めざめよ」の人を撃退する。シャワーが壊れる。

六原睦郎・豊子夫妻(85年〜88年)…老夫婦。都内でクリーニング店を経営していたが、それを売却して公団のマンションに引っ越そうとしていた。公団マンションの抽選には外れる。外廊下の窓枠に網を取り付ける。居住中に豊子が病死する。「水不足」

七瀬奈々(88年〜91年)…四畳半にベッドを置いた唯一の人物。引っ越してくる数ヶ月前に失恋している。

八屋リエ(91年〜95年)…大学生、未成年。入居してすぐ、障子戸を外して間取りを変えようとする。本来はフローリングの部屋に住みたかった。親から家賃を出してもらい、仕送りも受けている。晶久という恋人がいる。和式トイレに洋式アタッチメントを取り付けようと試みた。

九重久美子(95年〜99年)…大学生。五号室の隣が三号室であることに疑問をもった初めての人物。

十畑保(99年〜03年)…ヒガシブツリュウに務める中年の男性。名古屋出身。半年の出張のはずが4年間藤岡荘に住むことになった。

霜月未苗(04年〜08年)桃子という居候の友達がいる。

アリー・ダーヴァーズダ(09年〜12年)…イラン人。来客が多い。障子が紙だと知らず、穴を開けてしまう。映画学校に通う学生。

諸木十三(12年〜16年)…藤岡荘五号室の最後の住人。五号室で亡くなる。もと、ハイヤーの運転手。五十嵐五郎と同年代。

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